DislikeMan~男なんて嫌い~
中に入りちょっと店の中を見回す。
見回すと言ってもそんなに広いわけじゃないから目線をちょっとずらすだけでいいんだけど。
でも、まだ薪坂さんは来てないみたい。
時間にルーズな人じゃないと思ったんだけどなぁ……。
仕方なく、空いてる席について、オーダーを済ませる。
時刻はもう10時半。
間に合わないんじゃない・・・?
ボーっと薪坂さんを待っていると、オーダーしたアイスコーヒーが来た。
一体リサイタルは何時からなんだろう。
チケットは薪坂さんが持ってるっぽいから、詳しい時間はわからない。
電話する・・・?
でも、催促するのも悪いかな・・・。
プルルルル___
タイミングよく、ケータイが鳴った。
「もしもし?」
ディスプレイを確認するのも忘れてボタンを押した。
「あ・・・恋歌ちゃん・・・?」
「薪坂さん!?どうしたんですか!?」
彼の声はとっても苦しそうで、声を出すのもままならないって感じだった。