DislikeMan~男なんて嫌い~



あれから、少しの間街をぶらついてたけど、結局何を買ったわけでもなくて、家に帰って来た。


今日の夜食べるもの、あるのかな。


冷蔵庫を覗いて、唖然とした。


「何にも…ないじゃない」


そうだ。今日はどうせ夕食を薪坂さんと食べると思ってたから、買い物は明日でいいやって思ってたんだ。


「あぁ、最悪」


でも、もっと最悪なのは、薪坂さんがなぜか待ち合わせに来なかったこと。


リサイタル行けないって言って電話切ったけど、どうしたんだろう。


真相を確かめたかったんだけど、薪坂さんの家知らないし…電話しても、出なかった。


だからこうして仕方なく帰ってきたんだけど。


プルルルル___


「電話だ…」


ケータイを鞄から取り出してディスプレイを見る。


早苗からだ。


「もしもし、早苗?」


「うん。大変だよ、恋歌!!」


早苗のものすごい声が聞こえてきて、一瞬ケータイを耳から離したくらい。


でも、大変って。


「何が、大変なの?」



「薪坂さんが…事故に遭って…」


え…。

< 81 / 400 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop