DislikeMan~男なんて嫌い~
「じゃ、なおさらだよ。その人は恋歌に恋焦がれてるんだよ」
「いまどき恋焦がれるなんていわないし」
そこに突っ込んでる場合じゃないけど、花の贈り主が私に片思いをしていると言うのは本当なのだろうか。
男の人から送られてきてるのなら、花言葉などいちいち調べて贈ってくるかな。
いや、でも、ヘゴニアってなかなか聞かない名前だから、花言葉を調べて贈ってきたのかな。
「……女の人ってことはありえないかな」
「ありえないでしょうね」
即効で否定した早苗。
女の人が私に片思いなんてこと、ないか。
そういう趣味ないし、私。
「この男の人って、きっと恋歌の知り合いだよ。…恋歌の近くにいる人だよ」
「え!?」
びっくりして思わず早苗の顔を見てみるけど、早苗は涼しい顔。
「だってそうじゃない?恋歌のこと、知らないのに片思いなんて花言葉の花贈ってきたりしないよ、普通」
「まぁそうだけど……」
じゃ、いったい誰よ。
「とりあえず、大家さんに聞いてみればいいんじゃない?」
「え」
また早苗の顔をまじまじを見つめてみる。
「別に、この部屋に入った人が合鍵を持ってたとは限らないでしょ。大家さんに頼んで部屋に入ったのかもしれないじゃん」
……。
私って最強のバカ。