ハイスクール☆Memorys
「もうすこしー!」
慌てて教科書やふでばこを
鞄に押し込んだ
「――よし!終わった~!」
「ぢゃぁ帰るか」
と、奏ちゃんが微笑みながら
左手を差しだした
一緒に帰る日は
いつも手を繋ぐのに、まだ馴れない・・・
だから奏ちゃんの左手を
ジーっと見ながら止まっていると
早く、とでも言うように
左手がひらひらと動いた
勢いよく奏ちゃんを見上げると、
口角をキュッとあげた意地悪そうな笑みを浮かべてた
まわりからは
かっこいいっ!と言う悲鳴にも近い声が聞こえてハッとした