狂愛ラバーズ
僕以外のメンバーは既に揃っていた。





宮澤コーポレーションの秘書課の4人に陸と高校時代の友人、比呂と琉。





「これで揃ったな。行くか!」





何も知らされてない僕は訳がわからず、陸の顔を凝視する。





「海斗さぁん、今日はテーマパークに行くんですよぉ〜。」





いつの間にか隣にいたリカちゃんだかリエちゃんが服の袖を引っ張る。





猫なで声で語尾を伸ばした口調にケバい化粧、香水も悪臭かと思うほど臭く、不自然な睫毛にパンダの様な目にてらつく唇、胸を強調し下着が見えそうな服。





全てに嫌悪感を抱いてしまう。





はっきり言って気持ち悪い。





天宮ほどではないが、そこそこの大企業の秘書がこんな化け物でいいのか心配になってきた。





有無を言わせず引っ張られ、車に乗せられた。





2組づつ別れ、2台の車でそのテーマパークに向かう事になった。





僕は陸の車に乗ったが空気は酸欠になるほど最悪。





運転席に座る陸の隣の助手席には陸の好きな子が座って、和気あいあいな雰囲気で後部席に座る僕達を忘れているかのよう。




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