狂愛ラバーズ
陸と比呂が車をコインパーキングに停めに行ってる時だった。





「わっ!見て見てあの子っ。お人形さんみたいっ。」


「わー!本当可愛いっ。ちっちゃくて髪の毛フワフワ〜。」





女性陣がそう言ってたもんだから、ついついその子の方に目が行ってしまった。





その子を見ればバッチリと目が合ってしまい、僕は固まってしまった。





――――――今日は……何日だ?





今日は――――…今日は………





その子がすぐに目を逸らし、踵を返した瞬間に僕の足は駆け出していた。





「―――っ、かれんちゃん!」





僕の声が聞こえてるはずなのに、その子…かれんちゃんは足を止める事なく先を歩いて行く。





「かれんちゃん、待って!」





やっと肩を掴む事が出来なんとか止まってもらった。





「ごめんっ。本当にごめんねっ。」




体は震え振り向こうとしないかれんちゃん。





怒るなんて当然だ……今日の11時に時計台で待ち合わせしてたのに、僕は友人と合コンで出会った女性達と出かけてたんだから。





「…………のに。」


「かれんちゃん?」




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