狂愛ラバーズ
「かれんちゃん、新名さんは謝ってくれたんでしょ?許してあげたらどうかな?」


「………うん。」


「新名さんは一回許してくれたんだから、かれんちゃんも許してあげないと意地悪だと思うの。」





ねっ、と言われてなんだか悪い気がしてきちゃった。





今すぐ電話しようとしたけど、後10分も経たないうちにお昼休みが終わってしまうし、会社のお昼休みが何時からなのかわからない。




もし、お仕事中だったら絶対迷惑になっちゃうし……。





「かれんちゃん、そろそろ教室に戻りましょ?」


「うん……。」





私も授業の準備があるから、電話は夜にかける事にした。





「かれんちゃんがお見合いってビックリしちゃった。」


「私もビックリしたの。」


「新名さんだけは特別なの?」


「ううん……やっぱり苦手。」





ずっと女子校だったからか、親族以外の男性は苦手になってしまった。





これと言った原因はないんだけど、話かけられるだけでビクッと体が強張ってしまう。





新名さんも本当は怖いんだけど…声を聞いても人柄を見ても優しそうだった。





いい人…?




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