狂愛ラバーズ
LOVE.2 -電話-
「お疲れ様です。」


「ああ、お疲れ様。」





次々と社員が帰って行く中、まだPCを睨みつけキーを叩き続ける僕。





きりのいいところで終わろうと考えて早数時間、帰る頃には20時を回っていた。





ビジネスバックを持ち、部署を出た所で内ポケットに入れてある携帯が鳴り出した。





「はい、新名です。」


「………。」


「もしもし?」





携帯を開いたときに写された登録外の電話番号。





無言と言う事はイタズラ?





そう思い、携帯を耳から外そうとしたら小さな声が聞こえてきた。




「あ、の………。」


「もしもし?」


「あの………天宮、かれんです。」

「……こんばんは。」





社長に連絡先を渡してから3日たった今日だった。





連絡はこないと思っていたから意外な電話だった。





「こんばんは。えと……あの…ごめんなさい、この前は……。」





電話越しで聞こえるかれんちゃんの声はソプラノで可愛らしい。





「気にしてないよ。わざわざありがとう。」


「あの、一度会ってもらえませんか?」




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