狂愛ラバーズ
ドシ……トロイ………自分でもわかってる事を他人から指摘されると心に刺さる。





「来月の始めからテスト期間が始まります。明日から一週間、授業の復習をここの準備室で行いますので、天宮さんは残りなさい。」

「はい……。」


「話は以上です。」


「失礼しました。」





席を立った先生に続いて私も席を立ち、頭を下げて退室した。





明日から一週間は居残り……私のバカ。





公私混同はダメ……学校では海斗さんの事忘れなきゃ。






迎えの車に乗り、その日は帰った。





居残りはそんなに遅くならないと思うし、海斗さんには言わない事にした。





18時までだったら、家に帰って晩御飯の仕度も出来ると思ってたのが甘かったようで





「あなたは何の為に学校へ来てるんですか?これは応用ではありません。基礎ですよ。」


「すいません…。」


「もう一度解き直して下さい。」


「はい。」





翌日から始まった居残り授業。





教科書の簡単な練習問題も解けず、先生は何度もため息をつき呆れている。





たった一問しか解けないなんて情けなかった。




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