狂愛ラバーズ
LOVE.9 -欲求-
「迷惑かけてごめんなさい……。」




病院を退院し、家に連れて帰りソファーに座らせると今にも泣きそうに見上げてくる。





「迷惑なんて思ってないよ。」


「でも……お仕事で、つかっ疲れてるのに…。」


「気にしなくていいのに…。かれんちゃんの事だったら迷惑なんて思わないよ。寧ろ嬉しいぐらいだよ。」


「海斗さん……。」


「これからは、絶対隠し事しちゃダメだよ。それに、なんでも僕に言ってたくさん甘えて。ねっ。」




ゆっくりと頭を撫でれば、こてんと体を預けてくれる。





「今日からずっと僕が付きっきりで色々するからね。」


「お仕事は?」


「社長命令で明日から一週間有給とる事になったんだ。」


「大丈夫……?お仕事、大変なのに…。」


「大丈夫だよ。僕の部下はみんな優秀ばかりだし、そろそろ消化しようと思ってたんだよ。」


「海斗さん、ありがとう……。」





頬に一瞬だったけど、キスされて歳甲斐もなくときめいてしまった。





ダメだよ……そんな事しちゃ。





かれんちゃんが、怪我してるのにうっかり襲ってしまいそうになるじゃないか………。




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