紙吹雪




突如撫でられた頭に驚いて顔を上げる歳三。



目を真ん丸にして自分を見る歳三に、周平は苦笑いを零す。



そして





「勝太。悪いんだが、先に惣次郎を寝かせてきてくれねぇか?お前ら待ってるって無理に起きてたからよ」





周平の言葉に二人が後ろを振り向けば、そこに居たのはうつらうつらと眠たげに首を揺らしながら座っている惣次郎。



その姿を見て勝太は申し訳なさそうに笑うと、惣次郎と部屋を出るため腰を上げる。


今にも眠ってしまいそうな惣次郎を抱えて周平に一礼すると、勝太は静かに部屋を後にした。




最後に"お叱りは明日受けます"の言葉を残して。





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