紙吹雪




「…、お前に…話すことがなくたって…俺には話してぇことが山程あんだよ!!!!」




感情のままに言葉をぶつける歳三の顔はまるで鬼の如く。


今まで見たことがないほど深く眉間にしわを刻み、髪と同じ漆黒の瞳はまるで狙った獲物を射殺そうとする肉食獣の狂気に満ちた瞳に似ていた。



そんな歳三に、馨は喉まで出かかった言葉を飲み込む。




「お前の…かおの仕事は何なんだ!?何で物取りなんかしてる!?」




苦痛に歪む歳三の表情に馨は何も言えない。

歳三がぶつけてくる真っすぐな感情から馨は必死に目を逸らした。


それに気付いているのか、いないのか。歳三は自ら紡いだ言葉にぐっと唇を噛む。




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