紙吹雪
また、じわりと目蓋の奥が焼けるように熱くなってくる。
それを隠すように、ぎゅっと固く目を閉じた歳三。
苦しい、くるしい、クルシイ。
痛くて仕方ねぇんだ…っ
表しがたい苦しみが歳三を襲う。
その時
…─ふわ─…
痛む胸元の着物を手で強く握り締める歳三の頭に突如降ってきた温もり。
それが隣に座る兄のものだとわかると、歳三はそっと片目を開け為二郎を見上げた。
見上げた先にあったのは、全てを受け入れてくれそうな優しい笑みで。
「た、め…にぃ…」
「歳、全部話してみろ。お前のなかに溜め込んでるもの全部だ」