紙吹雪
どこか確かな自信のある口振りの為二郎に、歳三は口を真一文字に結んで黙り込んだ。
為二郎の言うことはもっともで。
確かに馨がああ言って突き放さなければ、歳三は間違いなく馨の仕事に首を突っ込んでいただろう。
例えそれがどれほど危険なことだとわかっていても関わることを止めるなんてことは出来るはずない。
簡単に予想出来てしまう己の行動に、歳三は返す言葉が見つからなかった。
「かおは…俺の為に、言ってくれてた…?」
為二郎の言葉にゆらゆらと揺れ動く歳三の心。
だが、周りの想像以上に馨からの一言で傷ついてしまっていた歳三はそれを素直に受け入れることが出来なくて。