紙吹雪
体の、大きさ…力の強さ…?
意図のわからないその質問に歳三は困惑した顔で首を傾げた。
予想通り返ってきた歳三の反応に苦笑する為二郎。
そして
「男の体が大きいのは、その背中に女子どもを守ってやるため。力が強いのはその腕で大切な女の全てを抱き締めてやるため。俺はそう思ってる」
と空を見上げて呟いた。
つられるようにして見上げた空には、綺麗に瞬く幾千の星と穢れを知らないかのような白い月。
放たれる光はまるで求める答えへの道しるべのようで。
見慣れているはずのそれが、今の歳三の目にはまったく知らないもののように映っている。