紙吹雪
「ま、歳が自分に出来ると思うことを精一杯やりゃあいいさ。そうすりゃおのずと答えは出るもんだ」
まるで何かを悟ったように微笑むと、為二郎はぽんぽんと歳三の頭を撫でてその場を去っていった。
去りぎわに"まぁ頑張れよ"て一言だけ残して。
そんな為二郎を見送った後、重い腰を持ち上げふらふらとした足取りで自分の部屋へと向かった歳三。
部屋に着いた途端、着替えることもせず、敷いたままであった布団へぽふりと倒れこむ。
俯せに寝転びながら思い出すのは為二郎の言葉。
俺に…出来る、こと…
それは歳三にとって想像以上に難しい問いだった。