紙吹雪




「………かお、だったんだ」



「………………は?」




ゆっくりと歳三が発した言葉に、意味がわからないと言いたげな困惑した表情を浮かべる勝太。


そんな勝太の予想通りすぎる反応に、だー!ともどかしそうに声を上げるとぐしゃぐしゃと頭を掻き叫ぶように言葉を繰り返した歳三。




「だーかーらー!!こないだの、例の、物取りが、馨だった、っつったの!!」




歳三はドカリと勢い良くその場に腰を下ろしぎゅっと眉間にしわを寄せ、がしがしと右手で乱暴に髪を掻き混ぜながら何とか順番に事の経緯を勝太に説明し始めた。




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