紙吹雪
歳三の前に立つ勝太は、混乱する頭の中を整理するように一度目を閉じ深く息を吸った。その様子を黙って見つめる歳三。
しばらくして
「…それは、物凄く…危ないんじゃないのか…?」
ゆっくりと言葉を選ぶように開かれた勝太の重い口。
歳三がその後に続く言葉を予想するのはあまりに容易だ。
心配性で友達思いの彼が紡ぐ言葉など一つしか考えられない。
「"首を突っ込むのは止めた方がいい"…だろ?」
わかってるっての、と歳三は勝太がその言葉を口にする前に自ら声に出し彼に同意を求めた。
驚いたように言葉に詰まった勝太だが、眉を潜め小さく首を縦に振る。
そんな勝太の表情に苦笑して頭を掻きながら立ち上がる歳三。