紙吹雪
勝太の言葉に、ぱぁぁあっと光が射したように明るくなる歳三の顔。
その様は主人から褒美をもらう犬のようで。
わかりやすすぎる歳三の表情の変化に、勝太はクックッと隠すことなく喉の奥で笑う。
そんな反応を見逃さない歳三は、深く眉を寄せ口を尖らせながら勝太を見やった。
「…な、何がおかしいんだよ」
子どもが拗ねたときのようなその台詞に、より一層大きくなる勝太の笑い声。
それに比例するように、歳三の機嫌はどんどんと下り坂を転がっていく。
「…ククッ…いや、な…歳も変わったなぁと思って」
何とか笑いを堪えながら言葉を紡ぐ勝太。
笑いを堪えるが故の声と体の震えは隠せていないが。