紙吹雪
歳三はげらげらと楽しそうに笑い続ける親友であるはずの男を横目に、頭を掻きながら不機嫌さを隠そうともせず思いっきり顔を顰める。
その、またしても子どものような表情が再び勝太の笑いを引き起こして。
一体なんだっつーんだよ!
悪循環である。
ひとしきり笑った後、漸く落ち着きを取り戻した勝太はすこぶる機嫌が悪くなった歳三に詫びをいれ(本気で謝ってはいないが)、縁側に座るよう促した。
どうにも腑に落ちないと思いながらも、大人しく言われた通りの場所に腰を下ろす歳三。
「歳、前に俺と話した時のこと覚えてるか?」