紙吹雪
…やっぱすげぇや、勝っつぁんは。
自分が漸く手にできた一歩を、大分前から掴んでいたのであろう親友を改めて尊敬する。
こういう男だからこそ彼は慕われ、彼の周りには多くの人が集まるのだろう。
人を引き付ける何か。
それは性格であり、きっと何物にもかえがたい才能。
そして歳三自身もまた、彼に背中を任せてもらえる男になりたいと強く強く願うのだ。
…まだまだ大空は遠いな。
広く、青い空。大きい空のような親友に、感謝とともに夢を抱く。
この親友となら何かを成し遂げられるかもしれない、と。
そんな歳三の思いを感じたのかどうか。
かち合った瞳のまま自然と笑いあう少年二人。