紙吹雪
《最後の仕事》
「だ、誰から…預かったって…?」
カラカラと痛いくらいに渇いた喉から絞りだした声。
それは情けないほどに震えていたかもしれないけれど、今はそんなことに構ってはいられない。
「で・す・か・ら!馨から預かったって言ってるじゃないですか!」
じっとクナイを見つめたまま声を出す歳三とは違い、きっちりと歳三の目を見据えながら頬を膨らませる惣次郎。
惣次郎のその表情が告げられた言葉が真実なのだと伝えている。
無論、惣次郎がこんな嘘を吐くはずなどないことは重々承知だが。
しかし、それでも信じられない。
「馨って…立花、馨…か…?」