紙吹雪
流石の惣次郎も、般若のような面持ちで自分を見据える歳三に思わずたじろいでしまう。
無意識に腰が引けたのは生涯秘密だ。
勿論、歳三本人は惣次郎を見る自分の顔が如何に怖いかなどまったく気付いていないが。
「お、お前とかおの関係って、どっどんななんだ!?」
惣次郎を身構えさせるほどの気迫で迫った歳三の口から出てきたのは、歳三らしい直球勝負。
時々剣の相手をしてもらっている、などという甘い説明では納得できない。
歳三の中には絶対にそれだけではないはずだ、という確信に近いものがあった。
「え…あ、れ?言ってませんでしたっけ…?」