紙吹雪




な、なにを…え…?




それは歳三にとって、馨が物取りであったとわかったとき以上に衝撃的なもので。

もはや声も出ない。

頭の中で言葉を整理するだけで精一杯だ。


歳三は金魚のように口をパクパクと開閉しながら、震える手で惣次郎を指差す。




「なっ…なななっ…!?え、おま…っ」




歳三が何とか声を振り絞って言葉を発しようとしたその刹那。





ガッシャァァアアンッ





「う、うわぁぁぁぁあああっ!!」




歳三の声を遮るようにけたたましく鳴り響いた大きな破壊音。

そしてそれに続くように聞こえた男性の悲鳴のような叫び。




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