紙吹雪




恐らく痛み止めが切れてきたのだろうと思う。


目が覚めて感覚が戻ってきたせいかもしれないが、手を伸ばそうと体を捻れば先程よりも強く鈍く体を走る痛み。


それほど深い傷だったのだろうか。


感じた痛みに思わずそう思った歳三。


しかし馨曰く三日間も眠っていた歳三である。

本人が思っていたよりも傷は大きいものだったようだ。


とはいえ腕が動かないわけではない。

(不本意ではあるが)三日間安静にしていた甲斐はあった。


きちんと治療続ければ刀を振るうことも家の手伝いも問題なく行えるだろう。




「一個もかおのせいじゃねぇよ。全部俺が力不足だっただけだ。な?」




< 278 / 320 >

この作品をシェア

pagetop