紙吹雪
まぁ…思い上がりでも何でも、もう引いてやる気は更々ないけど。
この気持ちはもう抑えない。
歳三はそう決めていた。
思いは通じていると思う。
仮にそれが勘違いだったとしても、腕の中にもう一度彼女を抱き締めることが出来たから。
それが歳三の想いを加速させる。
例えまた馨に何か言われたとしても、この想いが揺らぐことはない。
何があっても譲れない…譲らないとの決意が歳三の中で確かなものとなった。
俺は、お前のことをもっと…もっと、知りたい。
その想いを胸にゆっくりと口を開く歳三。
「かお」
「はっはい…!」
「好きだ」
紡いだ言葉は絶対に譲れないたった一つの想い。