紙吹雪
「ずっと…かおのこと信じてく、から…」
馨に言葉を発する隙を与えないよう、ひたすら思いの丈を伝える歳三。
馨も口を挟むことなく歳三の言葉を静かに聞き入れる。
「俺が…守ってみせるから…だから…頼むから…関係ないなんて、言うなよ…」
そう言った歳三の声は誰が聞いても明らかなほど震えていて。
いつもの活気に溢れている歳三からは想像も出来ないような弱々しい声。
…まだ、まだ足りねぇんだ。
それでも思いの丈の半分も馨に伝えられていないような気がして。
言葉ってこんな難しかったっけか…?
そう思いながら必死に言葉を繋げていく。
その姿は今にも消えてしまいそうなほど、切ない。