紙吹雪




「わぁーってるよ、んなこと!」



口ではわかっていると言いながらも歳三はあからさまに勝太を威嚇していて。


勝太は歳三にいきり立っている犬の耳と尻尾が見えた気がした。



あれ、歳ってこんなだったか…?


俺が会わなかった数日の間に歳にいったい何があったんだ。



浮かんだ疑問の答えを問い詰めたい勝太だったが、今はそんな雰囲気ではない。




「…か、勝っつぁんは!なっ何しに来たんだ!?」




馨をぎゅっと抱き締め勝太を睨む歳三。


いいところを邪魔されただけに歳三は虫の居所がよろしくないようだ。



勝太を睨めば睨むほど強くなる腕の力に、抱き締められていた馨は歳三の腕を叩き力を緩めるよう要求している。




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