紙吹雪
「ん?歳、どうした?」
「…つい、いや…なんでもねぇ」
明らかに挙動不審な態度の歳三に首を傾げる勝太。
歳三は大丈夫だ、気にするなと言い張ると勝太に気付かれぬよう深呼吸を繰り返す。
だー…顔あちぃ…!!
こんなんで大丈夫なのかよ、俺の心臓。
本気で自分の体が心配になってきた歳三は、きつく着物の裾を掴んだ。
こんなん繰り返してたら、俺の寿命確実に縮むぜ…
歳三が静かにうなだれるなか、突然勝太が思い出したように口を開いた。
それはとある噂の話。