紙吹雪
「……だぁぁぁぁっ!!何だって俺の親友はこんな奴なんだ!!!!」
こんの節操なしがぁぁぁぁっ!!!!と勝太は頭を抱えながら叫ぶ。
眉間にしわを寄せ、ぶつぶつと何か呟く勝太に、歳三は不憫そうな視線を送り
「まぁ落ち着けや、勝っつぁん」
とポン、と勝太の肩を叩く。
「お前だよ!まぎれもなくお前のせいで頭抱えてんだよ、俺は!!!!」
キッとにらみつける勝太に苦笑しながらも、歳三はその視線をさらりとかわし、そのまま大きく草の上に寝そべった。
そして長い溜息を一つ。
視線の先にはどこまでも青く広い空と自由気ままに浮かぶ白い雲。
「あ〜あ。何で俺と勝っつぁんはこんな違うかなぁ…」
「あぁ?何だ歳。急にどうした?」
ん〜と伸びをしながら不貞腐れたように言う歳三に、勝太は不思議そうに歳三の顔を見る。
突然紡がれた言葉に驚いた勝太だったが、その言葉を発した本人からしてみれば、それは突然の言葉ではなく、常に胸に秘められた想い。
「だってさ、」
空を見上げ、頭の裏で手を組みながら歳三はポツポツと話しはじめる。