紙吹雪
図星を突かれた二人はギクリと気まずそうに視線を逸らす。
そんな二人に、更に声を大きくして笑う周平。
「ははははっ!いやな、違うんだよ。今日はお前たちに頼みたいことがあってな……まぁ、初仕事ってとこか?」
周平は楽しそうに笑いながら、どうだ?と二人に問い掛ける。
いや、あの、おやっさん。いきなりどうだと言われても…
「仕事…ですか?稽古か何かでしょうか?」
周平の言葉に勝太は首を傾げその内容を尋ねた。
あまりに唐突な"仕事"の依頼に二人はどう反応していいかわからない。
何故自分達みたいな若造に?というのが二人の正直な感想だ。
しかし、周平は勝太の問いに首を横に振る。
そしてその顔から笑みを消すと、真面目な表情で二人に向き合った。