兎心の宝箱【短編集】
「ねぇ裕子、私どうしたらいいの? もう好き過ぎてヤバいんだけど」
ある日の休み時間に、親友の裕子に相談してみる。
「そう言うアンタが一番ヤバいと思うよ、わたしゃ」
「何おばさん臭い口調で話してるのよ。でもさぁ、あの可愛さは、反則だと思わない?」
そう、荒川涼はとても可愛いのだ。
「いやー、私の趣味じゃないから全然思わないけど」
「はぁ、アンタに相談した私が馬鹿だったわ」
今時、リアルに僕なんて言う人なんて、凄い貴重だと言うのに。
しかもあの可愛い容姿で。