兎心の宝箱【短編集】

「奈美ちゃん……、僕……、女の子だよ」

凍り付いた二人の顔に耐えきれず私は、泣いてしまった。

「だってこんなに可愛いのに、僕っ子なんて反則じゃない! 女同士だからって何が悪いのよ!」

裕子は、私の事を哀れむような目で見ている。

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