兎心の宝箱【短編集】

 妻は、納得のいかないようではあったが、電話越しに頷いた。

「あまり気にしない事だよ、彼らは気まぐれだからね」

 仕事をするのは、大変だな。

 改めて思う。

 妻に気を使わないといけないし。

「今日は、体の調子が悪くてね。病院に行ってきたよ。まぁすっかり良くなったから、今日は早く帰るからね」

 妻は渋々返事をしながらも、少し嬉しそうだ。

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