兎心の宝箱【短編集】

 一刻程の時が過ぎ、円卓の間には五名の魔将が集まった。

 ミリアは、私の後ろに立ち、会議の進行を担う。

 千年前と同じだ。

 ただ違うのは──。

「状況確認の前に皆に言っておく事がある。我々は既に二度の敗北を喫している! 今回負けると、次の機会は与えられない」

 円卓の間がざわめく。

「世界の消滅を防ぐ為に私に力を貸してくれ!」 

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