兎心の宝箱【短編集】
「つっ、遂にこの日が来ました! 私、里崎茜はプロジェクト《ブリッジブック》の始動を宣言します!」
ファミリーレストランのソファーに立ち上がり、私はガッツポーズをとる。
沈黙する店内。
「お客様、他のお客様のご迷惑になりますので、座って食事して頂けますでしょうか?」
「あっ! すいません」
そう言って大人しくソファーに座る。
ギャハハハハ!
目の前を見ると、友達の愛と美幸がこちらを指差して笑っている。