兎心の宝箱【短編集】
ココアはとてもふしぎに思って
目をあけてみました
するとココアと同い年くらいの
どんぐりあたまの男の子が
葉っぱで作ったうちわで
パタパタと風をおくってくれてたのです
「あなたはなぜ風をおくってくれるの?」
男の子はこたえます
「だって暑そうだったから
こんな暑い所で寝てるとしんじゃうよ」
ココアは首をかたむけて
男の子にといかけます
「わたしは魔女ココアよ
魔女は死なないの
それより怖くないの?」