兎心の宝箱【短編集】

一番最初に借りた本。

彼の言った通り私には合わなくて、途中まで読んで借りたままになっていた本。

今書いているこの手紙を挟んで。

一番最後に返す本にしようと思う。


そしてもう一度。

もう一度だけ彼の入れたモーニングコーヒーを飲もうと思う。

もう一度だけ。

もう一度だけ……。
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