distanse
俺と目が合うと翔ちゃん

は顔を赤くした。

『かずの意地悪』

翔ちゃんが呟いた。

そう、俺と出会った時の

翔ちゃんは本当に何も作

れなかった。

料理だけじゃない。炊事

洗濯といった家事全般に

至るまで本当に何も出来

なかった。

出会った時からどこかの

令嬢か何かなのだろうと

は思ってはいたけれど、

一緒に暮らし始めて驚か

されることも数知れず。

だけど、半年も一緒に暮

らすうち翔ちゃんも少し

づつある程度いろんなこ

とが出来るようになって

きた。

慣れないことも一生懸命

頑張ってた翔ちゃんの姿

を俺は知ってる。
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