エターニアの冒険者たち ~未来の勇者?~
第一章

旅立ち

「アル、あいつにしようか?」
「なかなかの大物♪じゃあ頼んだ。エイル」
「おっけ~ライティング!」
目の前にいる大きな猪のモンスターに、エイルと呼ばれる男が強烈な光の呪文ライティングを放った。
猪のモンスターは視界を奪われてその場で立往生していた。そこへアルと呼ばれる男が剣で切りかかり、巨体が崩れ落ちる。

アルと呼ばれる男は剣士のアルバート=ユーウェイン。隣にいるのは光魔道士のエイル=アンダーソン。
エイル実家は村の村の教会で、小さい頃から光の魔法の修行をしてきた。
アルの両親は、数年前の伝染病の大流行でもうこの世にはいない。父親も冒険者だった。
父親が使ってた両手持ちの大きな剣をそのまま受け継いだ。鉄でできたありふれた剣だが、大切な剣だ。

ここはエターニア大陸南部にあるアルデア王国の小さな村。
2人は明日から冒険者として旅に出るために、食料の調達をしていた。
職業としての冒険者とは、国と契約し、世界各地を旅して国に世界の実情を報告する職業だ。
税金も免除される代わりに、国の一大事にはすぐに駆けつけて、兵士としても参加しなければならない。
いわば視察役兼予備役のような存在だ。

「こりゃ美味そうだ!これだけあれば十分だろう。おれが塩漬けにしとくから、明日の朝に村の門の前に集合な。」
猪はあるが持ち帰り、長持ちさせるために塩漬けにした。
明日はいよいよ冒険者の契約をするために王宮のある都にいく。今日は早く寝るとしよう。

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