いちごの味
「さあ琉柚、お弁当食べよ♪」


「うん!」


「「おっべんっと×2
うっれしーいなぁー♪」」


2人でのんきに歌いながら、
いつもの様に屋上へと向かった。


キィー


屋上のドアを開けると、
誰もいないあったかそうな
コンクリートが見えた。


そこに2人で並んでお弁当を
広げた。


「あっ。」


「どうしたの?」


「お箸忘れたーっ
ごめん先食べといて。」


と、詩倶羅が屋上を出て行った。


私は1人でお弁当を突いた。


すると突然頬に冷たいものが
あたった。


「ぎゃッッ!!!」


びっくりして上を向くと
そこには同じクラスの
上春千織(かんばるちおり)
がいた。


「よぉ。」


「よっ・・よぉじゃないわよ!
何するのよッ!!」


「別に何もしてないけど。」


「うそつけ!」


千織は私に缶ジュースを
当てたのだ。


「俺うそつく人じゃないもん。」

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