精神の崩壊
DVD(芸術までの工程)
 警察は、現場に残されていたDVDを見れば何か解るのではないかと思い、DVDをセットして、再生ボタンを押した。 

 すると、テレビに映像が映し出されるのと同時に、悲鳴や叫び声を上げて逃げ惑う、加藤健二の姿が映し出された。
 
 「ギャーーッ」
 「来るなーーっ」
 「あっちへ行けーーっ」
 
 そして今度は、女の笑い声が聞こえてきだした。
 
 〈アハハハハハハッ〉
 〈ウヒッウヒッ…イヒヒ…〉
 〈ウヒャヒャッ…ウヒャ……〉
 
 そして今度は機械音が…
 
 ヴォオーーン……
 ヴォンヴォーーン……
 ヴィーーーーン……
 
 そして、チェーンソーが映りこんだ。
 
 喚きながら、逃げ惑う加藤の声と、女の異常な笑い声、チェーンソーの音が入り交じり聞こえて来る。
 
 〈イヒヒッ……〉
 「嫌だーーっ」
 「助けてくれーーーーっ」

 ヴイィーーーン……

 「ヒィーーッ」
 
 〈アヒャヒャッ〉

 ヴオォオーーーーン……
 
 そして次の瞬間
 
 「ウギャーーーーッ」
 
 加藤の悲鳴と共に、加藤の左腕が吹き飛んだ。
 
 加藤の腕は床にゴトリと落ちて、血を流しながらヒクヒクと動いている。
 
 ヴォオーーーーンッ……
  
 〈アヒャッ…アハハハッ…〉
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