精神の崩壊
 「ヴギャーーーーッ」
 「腕がーーっ…俺の…ヒッ…」
 「助け…助けて…誰かーっ」
 
加藤は、泣き喚きながら逃げ惑い、壁にぶつかりドサリと倒れた。
 
 加藤の顔は、恐怖で歪み引き攣っており、左肩からは、血がドクドクと流れている。
 
 〈ウヒウヒャ……〉
 〈ウヘヘッ……〉
 
 ヴオォーーーーン……

 グチャグチャッ…ゴリッ……
 
 「イギヤーーーーッ………」
 「ア゙ァーーーーッ………」
 
 加藤の右足が切断され、血飛沫が舞う。
 
 ズズッ…ズズッ……
 
 「イ゙イ゙ーッ…ヒッ…ヒイ…」
 
 加藤はうめきながら、這って逃げて行く。
 
 「ヒイ…ヒッ…」
 
 ズズッ…ズズッ……

 床には、加藤の血が赤い帯と為り加藤の元へ続く。
 
 そして、それを女が追い掛けて行く。
 
 「ヒイーーッ……」
 〈ウキャキャ…ウヒャ〉
 
 ヴォオォーーーーン……

 グチャグチャグシャリ……
 
 今度は、左足が切断された。
 
 「アギャーーーーッ……」
 〈ウヒャ…ウキャキャ……〉
 
 加藤は、芋虫の様に這回り、必死に逃げ惑ったが、出血多量により、身体が真っ青に為って行き、やがて動かなく為った。
 
 〈アハハハッ……〉
 〈ウヒヒッ……〉 

 ヴオォオーーーーン

 グシャリ…グシャグシャ……
< 13 / 112 >

この作品をシェア

pagetop