狂人の手記(私が猟奇殺人犯と化すまで)
 「イヤアアァァァーーーッ」

 ……バキッ…ズガッドカッ………

 私は少女の顔を、何度も何度も烈しく殴打し、乱打した。

 …ゴスッ……バキッ…ズガッ…………

 「ギイヤアァアァーーーーッ」

 ガスッ……ベキッ…グシャッ………

 「ママーーーッ」

 少女の顔は、原形を留めない程に歪み、腫れ上がり、鮮血で
紅く染まって行く。

 「ママッ……」

 「ママアァッ……」

 少女はやがて、それしか言わなく為った。

 ブチブチブチブチッ…………

 ………グチャッ…ブチブチッ………

 私はそれから、少女の毛髪を引きむしった。

 サラサラで美しかった毛髪は抜け落ち、まばらにしか残っていない。

 頭皮は所所めくれ、そこから鮮血がダラダラと流れ出している。
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