デュラハン
 デュラハンの体中から鮮血が溢れ出し、地を紅黒く染め上げて行く。

 そして、ガクガクと震えていたデュラハンの身体は遂に活動を停止し動かなく為った。

 「勝ったのか……」
 「倒したのか……」

 そう言って勝利の笑みを浮かべる光一達……。

 しかし、次の瞬間デュラハンの身体がブルブルと動き出し、グニャーーンと陽炎の様に揺らめき出した。

 (何だろう……)

 皆がそう思いながらそれを見ていると、その姿が突然変わり出した。

 そして、光一達の前にそれが姿を現した。

 「な……なんでだよ……」
 「嘘だろ……畜生……」

 光一達の前に現れたのは、無人島ツアーのガイドをしてくれた男だった。
< 152 / 271 >

この作品をシェア

pagetop