デュラハン
 アルテミスが消え数十分が過ぎた今も尚、美由紀は死ぬ事も無く脳を垂らしたままカタカタと動き、地をのたうち回っている。

 光一達は、その姿を見続けずっと悩んでいたが、自らの手で楽にしてやる事が美由紀の為だと考え覚悟を決めた。

 その辛い役目を仁が引き受け美由紀の元へと泣きながら近付いて行き、剣を頭上高く振り上げ……そして振り下ろす……。

 「美由紀…許してくれ……」

 …ズバッ……グチョッ………

 そして、美由紀の首が血飛沫を上げながらゴロリと転がり、苦しみのた打っていた美由紀は動きを止め、ようやく眠りに付いた。

 「……美由紀…………」

 光一達は涙に暮れ、悲しみ覚めぬまま日は暮れ再び夜が訪れた。
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