デュラハン
 今日こそはアルテミスを倒しデュラハンにダメージを与える事の出来るで有ろう剣と弓を手に入れて見せる……そう思い決戦の準備をしていた。

 そんな中、物陰から光一達の様子をそっと見詰めていたアルテミスがボソリと呟いた。

 〈四匹……一匹足りないね〉

 そして、アルテミスはニヤリと笑いその場を離れた。

 その頃、美紀は中央広場の噴水の前に立ち、一人で死の柱に浮かぶ今は亡き仲間達の無残な姿をボーーッと眺めていた。

 背後に忍び寄るアルテミスの姿が有るとも知らずに……。

 アルテミスの存在に気付かない美紀はそのままフラフラと噴水の方へと近付いて行き、水面に映る自分の顔を悲しげに眺めていた。


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