デュラハン
 黒馬の皮膚が消滅し、今度は剥き出しに成った筋肉が流れ落ちる。

 そして、液状に成ったそれは真也の元へと流れて行く。


 黒馬の血の混じった液体……。

 触れれば当然無事では済まない。

 しかし黒馬の血液に焼かれ、もはや身動きすら出来ない真也はただそれを見詰めている事しか出来ない。

 そして遂にそれが真也の足に触れた。


 ジューーーーッ



 「ぐあぁぁぁぁぁぁっ」


 悪臭を放ちながら真也の足がドロドロと溶けていく。


 そして森に響き渡る真也の悲鳴。
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