デュラハン
 光一はゆっくりと後ろへ下がり近くの枝を切りそこへ投げる。

 枝がそこへ落ちた瞬間上から無数の矢が降って来て、地面にドスドスと突き刺さる。

 後どれ程この様な罠が仕掛けられているのだろうか……。

 そう思い歩を踏み出そうとした時、闇の向こうが一瞬キラリと光った。

 はっ……。

 光一が危険を感じ身をかわすのと 同時に頬を何かが掠めて行く。

 光一の頬からツツツーーっと血がつたう。

 デュラハンだ……。

 奴が近くに居る。

 樹木の陰に隠れ暗闇に目を凝らす。

 ………。

 去ったのか?

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