人間解体
 斉藤は、頭部の無い女体ともう一体の女体の浮かぶ水槽の前に……そう、斉藤の屋敷と繋がる隠し部屋にいるのだ。

 〈クククッ…それにしても……〉

 〈さっきは驚いたよ………〉

 〈危ない危ない……クククッ〉

 先程は、外とこの部屋とを結ぶ秘密の入口の前に警官達がおり、斉藤は一瞬ドキリとしたが警官達は上手くカムフラージュされた入口を見付ける事は出来ずにその前を通り過ぎて行き、斉藤はホッと胸を撫で下ろし素早く中へと入ったのだった。
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